STEPPIN'LOGS

リズムに乗ってどこまでも

「とんかつDJアゲ太郎」から学ぶ原点回帰=オールドスクールの大切さ

 

久々のエントリーになりました。

年度末ということだけあっておぞましき忙しさです。
企業の予算消化によるムチャな案件が暴れまわっています。

一日中デスクに張り付いて営業とかディレクションをやっています。
頭フル回転ふらふらなりながら生きています。

バタバタする毎日の中、隙間時間をつかまえながらスマホで漫画を読んでいます。
敬愛する漫画「とんかつDJアゲ太郎」は今週もおもしろかったです。

毎週考察のエントリーを書きたいくらい好きになってきました。

 

steppin-k.hatenablog.com
こちらの記事にてとんかつDJアゲ太郎の良いところを書きました。

オールドスクールの展開きた!

で、今週の26話では、アゲ太郎が上野へ向かう電車の中で

急に妄想がはじまる。舞台はニューヨークの地下鉄かな。
ビックマスターが妄想の中にでてきて「原点を学べ!!」というメッセージが投げられる。
これは確実オールドスクールのネタに出会うフラグだ!

ていうか上野へ旅立つにあたっての大げさな見送りは面白かった。


そうそう全てはオールドスクール=原点を学んではじめて、
良い音楽の素晴らしさを理解することができる。

オールドスクールとは

オールドスクールは一言でいうと昔の音楽だ。

ジャンル発祥の音楽といってもよい。

といってもオールドスクールという言葉は

色々なジャンルでも使われているので、人によっても認識は違うが
一般的には
70年代以降にはじまったヒップホップミュージックの源流を
今ではオールドスクールと呼んでる。これが結構広義になっているはず。

また、今ではオールドスクールという音楽はジャンルの原点でもあるので、
原点回帰という意味合いも含んで使われることもあるようだ。

ニューヨークのブロンクスで始まったヒップホップ。
クールハークにはじまり、グランド・マスターフラッシュ、
アフリカバンバータ、
ヒップホップの始祖と呼ばれるアーティスト・DJが活躍した時代、
1970年代その次代にリリースされたヒップホップミュージックを総称して
オールドスクール・ヒップホップと括っている。

 

クールハークによるレアグルーヴミュージックのブレイク部分を

ミックスしてダンストラックを作り出すというDJプレイから始まった。


今はパソコンひとつで多様な音楽を表現できるけど、
当時は機材は高いしそこまで出揃っていない。

限られた同じカルチャー・環境化の中で、
黒人のセンスとアイデアでトラックは作られていった。

さらにそこにMCをつけるブレイクダンスを踊るというカルチャーもあわさって、

どんどんかっこよく進化していく。

以下参考動画

www.youtube.com

80'Sになっちゃってるけどグランド・マスターフラッシュ。

www.youtube.com

アゲ太郎でいうところビックマスターという存在は
グランド・マスターフラッシュが元ネタでしょうね。

なのでここではオールドスクール・ヒップホップを前提として進めています。

あとポイントとしては、
楽曲作りとDJプレイをどちらもできていたことが
上述の3者にも通づるところがある。

DJをしてみんながMCしやすい/踊りやすい、
そこから「もっとこういうトラックがあったほうがイカすじゃん」という精神で
トラックが作られているので、
シンプルだけど超現場型な踊れるかっこいいトラックが生み出される。
なぜこんなにかっこいいか。
それはレアグルーヴ音楽のブレイクビーツをサンプリングしているからだ。
この時代の音楽は何度聴いてもかっこよくて色褪せない。超かっこよいのです。
それはまた次回あたりで取り上げたい。

ヒップホップだけでなくても
ハウスにもオールドスクールは存在しているし、
シカゴハウス・ニューヨークハウスの源流をオールドスクールともいったりしているので、今回のアゲ太郎で上がっているのはそのことかもしれないが。

オールドスクール=原点回帰をすること

一つのトレンドとして、
全世界的にもこのオールドスクールを見直そうという動きは
近年でみられる。これは何年かに一度よくある現象のようだけど。

アゲ太郎はおそらくダンスミュージック全般をかける
バランスのとれたDJとみているが、
軸としているのはヒップホップやハウスではなかろうか。

やはり中途半端な知識だけで、踊れる音楽をかけても
踊れるけども、、本当に踊れる音楽(おいしいとんかつ)を紡ぎだすことはなかなか難しい。

すなわちオールドスクールと呼ばれるその当時流れた音楽やカルチャーが基礎になって、
今の音楽は築かれているのに、
それを知らないでクラブDJ(とんかつ揚げる仕事)やってどうするのよアゲ太郎~ってことですね。

次の展開としてはおそらくオールドスクールミュージックを掘り下げてくれる展開になるんじゃないかなとみている。

これは音楽に携わる人全員に伝わって欲しい概念でもある。
ほとんどの大衆音楽はアメリカから出来上がっており、
その当時の音楽がどれだけ素晴らしいかを少しでもいいから理解してほしい。
そしてオールドスクールがあって初めて今の音楽が築かれているという紐付けや気付きがあってほしい。

この遠い日本ではそういった理解まで進まないことが心苦しいところです。

という僕も恥ずかしながらそのあたりの紐付けに対してめっちゃ詳しくはないですが、
少しでもその理解ができているだけで
世界には素晴らしい音楽がたくさんあることを知ることができます。

原点を知らなきゃ、良いものも良いと思えない。
中途半端な感覚だけで良いという判断をしてしまい、
それがどんどん陳腐化された理解に慣れ果てていきます。
今の日本のポップ音楽が腐っているのもそのせいですよね。